名古屋とは?その魅力
名古屋とは?その魅力 / WHY NAGOYA日本のまんなかに、知られていない街があります。名古屋は、東京と京都のちょうど間にあります。新幹線で東京から約1時間40分、京都からはわずか約35分。それなのに、多くの旅行者がこの街を通り過ぎていきます。名古屋観光特使として、この街の魅力をご案内します。
このページは、まだ名古屋に来たことのない方——とくに海外からお越しになる方に向けて書きました。名古屋がどこにあり、どんな街で、なぜ立ち寄る価値があるのか。宣伝ではなく、できるだけ正直にお伝えします。
東京と京都の、ちょうど真ん中RIGHT IN THE MIDDLE
日本を旅する多くの方は、東京 → 京都 → 大阪という順に移動します。この道すじは「ゴールデンルート」と呼ばれています。
名古屋は、そのちょうど真ん中にあります。つまり、あなたが乗る新幹線は、ほぼ確実に名古屋に停まります。あとは、降りるかどうかを決めるだけです。
この表を見ていただくと分かるとおり、名古屋は旅の拠点としてよくできた場所です。京都・大阪はもちろん、外国の方に人気の高山や白川郷、伊勢神宮へも、名古屋から出発するのがいちばん行きやすい道すじになります。
京都から35分という近さは、旅の組み立てを大きく変えます。たとえば名古屋に泊まって、京都へ日帰りで出かける。宿が取りやすく、料金も落ち着いているぶん、そのほうが快適なことも少なくありません。
滞在は半日でも構いません。大きな荷物は駅のコインロッカーに預けて、数時間だけ歩いてみる。それだけでも十分に楽しめる街です。
混んでいない、という贅沢NO OVERTOURISM
いま日本の有名な観光地では、混雑が大きな問題になっています。写真を撮るのに列に並び、店に入るのに待ち、電車では立ちっぱなし。せっかくの旅が、少し疲れるものになってしまいます。
名古屋には、それがほとんどありません。名古屋城でも、熱田神宮でも、自分のペースで歩けます。人の少ない写真が撮れます。飲食店も、多くは並ばずに入れます。
名古屋は、京都や奈良のように「街全体が観光地」という場所ではありません。ふつうに人が働き、暮らしている大きな街です。
だからこそ、観光地として磨き上げられた風景ではなく、いまの日本の日常を見ることができます。派手さを期待して来ると拍子抜けするかもしれませんが、帰るころには「思っていたより良かった」とおっしゃる方が、とても多い街です。
三人の天下人を生んだ土地BIRTHPLACE OF THREE UNIFIERS
日本の歴史でいちばん有名な三人といえば、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康です。戦国時代を終わらせ、日本をひとつにまとめた人たちです。
この三人は、いずれもいまの愛知県(名古屋とその周辺)の出身です。日本統一の物語は、この土地から始まりました。侍の時代の中心地が、ここでした。

名古屋の日本庭園にて。この土地の風景の中に、侍の姿は自然に溶け込みます
私が編み笠と着物で街に立っているのは、思いつきではありません。ここが侍の時代の中心だったからです。名古屋を歩くことは、その物語の始まりの場所を歩くことでもあります。
「名古屋めし」という、ひとつのジャンルNAGOYA MESHI
日本の都市で、街の名前がついた料理のジャンルを持つところは多くありません。名古屋には「名古屋めし」があります。味が濃く、はっきりしていて、一度食べると忘れにくい料理です。
名古屋とその周辺には、「モーニング」という喫茶店の習慣があります。朝の時間帯にコーヒーを1杯たのむと、トーストとゆで卵などが追加料金なしでついてくるという仕組みです。
店によっては、サラダや小倉あん、茶碗蒸しまで出てきます。はじめての方はたいてい「注文を間違えたのでは」と驚かれます。旅の朝ごはんとしても、この地方の暮らしを知る入口としても、ぜひ一度体験してみてください。
味の濃さの背景には、この地方の味噌があります。名古屋周辺で使われるのは豆味噌(八丁味噌)。米や麦を混ぜず、大豆と塩だけで長い時間をかけて仕込むため、色が濃く、味わいが深く、少し渋みがあります。日本の中でもこの地方にしかない味噌文化です。
ものづくりの街CITY OF MAKING THINGS
名古屋を含む愛知県は、製造品出荷額が長年にわたり日本一の地域です。トヨタ自動車をはじめ、自動車・航空機・工作機械・陶磁器・繊維と、あらゆる「ものづくり」がこの土地に集まっています。
おもしろいのは、それらの多くが見学できる博物館として開かれていることです。実際に機械が動き、手で触れて体験できます。子ども連れの旅にも向いています。
半日でもまわれる街EASY TO EXPLORE
名古屋駅を中心に地下鉄が放射状に伸びていて、主要な見どころはほとんど地下鉄で行けます。乗り換えも簡単で、道に迷いにくい街です。時間が限られている方のために、半日の組み立て例を3つご紹介します。
名古屋テレビ塔は1954年に完成した、日本で最初の集約電波塔です。国の重要文化財に指定されています。すぐ隣のオアシス21は、水をたたえたガラスの大屋根の上を歩ける、少し変わった建物です。どちらも夜の眺めが特に美しく、私がよく演奏している場所でもあります。

栄の夜。観覧車と街の灯りが、この街のいちばん華やかな時間です
もう少し足をのばせる方には、次のような場所もあります。
※ 施設の開館時間・休館日・料金は変わることがあります。おでかけの前に、各施設の公式サイトで最新の情報をご確認ください。所要時間は目安です。
街角で、侍に会えるかもしれませんMEET THE SAX SAMURAI
名古屋には、もうひとつ変わった見どころがあります。私です。
私は「人間観光地」と呼ばれています。決まった建物ではなく、街のあちこちに現れる観光地、という意味です。編み笠と着物をまとって、公園や商店街、イベント会場でサックスを吹いています。

名古屋テレビ塔の見える街角にて。ここで毎日のように演奏しています
いつ、どこで演奏するかはライブスケジュールに掲載しています。名古屋にお越しになる日が決まったら、のぞいてみてください。運が良ければ、あなたの旅の途中で会えるかもしれません。
名古屋にお住まいの方へFOR THOSE WHO LIVE HERE
ここまでは、外から来る方に向けて書きました。最後に、この街に暮らしている方へ。
私は「ならば、自分が観光地になろう」と決めて、街角に立ち始めました。
けれど毎日演奏していると、県外や海外から来た方が、私たちが当たり前だと思っているものに驚いていくのがよく分かります。朝のモーニング。濃い味噌。地下街の広さ。金のしゃちほこ。どれも、この街の人にとっては日常です。
伝えられていないだけでした。名古屋の良さは、住んでいる人ほど気づきにくい種類のものだと思います。
このページは、その「気づきにくい良さ」を並べ直したものでもあります。
このページは、そのまま「自分の街を説明する材料」としてお使いいただけるように書きました。県外や海外のご友人に名古屋を案内するとき、このページを送っていただけたらうれしく思います。ホームページには翻訳の機能が入っているので、海外の方にもそのまま読んでいただけます。
名古屋を訪れた方に「思っていたより良かった」と言っていただく。その一言を増やしていくことが、名古屋観光特使としての私の仕事だと思っています。
降りたくなる街へ。名古屋の魅力は、派手ではありません。
けれど、来てくださった方はたいてい「思っていたより良かった」とおっしゃいます。
その差を埋めることが、私の役目だと思っています。